美味しければ良い?たどり着いた一つの答え


価格、賞味期限、流通などのさまざまな課題を解決するために、食品の多くは化学合成物を使用するようになりました。

又、より多くの方に購入していただくために、味、食感、香り、色などに魅力を付加するためにも、多くの化学合成物が使用されています。

化学合成物は現代社会の生活において、必要不可欠なものであると思います。

しかし、化学合成物の味に慣れ過ぎてしまうと、食材のおいしさが分からなくなってしまう恐れがあります。

食材のおいしさが分からなくなってしまうと、食べたいと思えるものが実は化学合成物ばかりとなってしまっているかもしれません。

それは、体にとって必要な栄養素が不足しがちになるということかと思います。

人生にとって一番の目標は、健康寿命を伸ばすことではないでしょうか?

そのためには、食材をおいしいと感じる食生活が理想ではないでしょうか?

 

私事ですが、自分の母親は、今80歳を超えています。

今から10年以上前、がんを患い、医者から3年以上生きられるのは五分五分と言われました。

そんな母親は、顔を合わせるたびに、「このコーヒーは、原料表示を見たけど、変なものは入ってないから持っていきな」とブラックの缶コーヒーを渡してくれます。

今でも一緒に歩いたりすると、こちらが遅れをとってしまいそうになるぐらいの早さで歩くほど元気です。

自分が、化学合成物を使用しないことにこだわっているのは、母親の影響もあるかもしれません。

 

たとえお菓子といえども、化学合成物ばかりでできていて良いとは思えません。

おいしさ+お菓子+健康=清香のお菓子 

それが、当店なりにたどり着いた答えとなります。

 


和菓子屋の息子として育った私が、子供のころ毎日食べていた懐かしい小豆の味と香り。和菓子職人を志して、東京や京都の名店を食べ歩き、おいしいのに、何か物足りないと感じた。それは、あの小豆の香りだったのだとあらためて気づきました。

原料素材の持っているおいしさと清々しい香りを活かした商品を作ることに努める店として「清香(せいか)」という屋号の店を出させていただきました。

体に適し、負担をかけない食べ物は、自然にある原料素材だと思います。そのため、当店では化学合成物は一切使用しておりません。

お日持ちはしませんが、本当においしく、素材の力をそのままに味わっていただきたいと思っております。

                              店主 新井清文